先般、ローマ法王ベネディクト16世は、就任以来初のアフリカ歴訪を行いました。
3月17日に最初の訪問国カメルーンを皮切りにし、1週間に亘り、アフリカ訪問を行いました。
ローマ法王は、アフリカ訪問で、汚職防止、貧困対策、紛争の沈静化などを求めました。
報道によれば、アンゴラでのミサでは数十万人が参加したとのことです。
ローマ法王は、以前から人工的な避妊を禁止しているカトリックの伝統的教義を支持する意向を表明してきたところ、今回のアフリカ訪問で法王は就任以来初めて避妊反対を明言しました。
サハラ砂漠以南のアフリカでHIV感染者が2200万人以上に増加しているとのWHOの報告が出されています。
バチカンでは、カップルの1人がHIV感染者だった場合に避妊具使用を認めるかで検討を進めているとの報道もあります。
アフリカではキリスト教信者が急増しているとみられるところ、個人的には、ローマ法王のメッセージがアフリカに果たす役割は少なくないのではないかと期待していました。
確かに、HIVに特効薬がない現状からすると、法王の避妊具禁止の考えは、現実から目をそらしているようにも思えます。
しかし、今回のアフリカ訪問の趣旨は、政治・社会情勢の安定に向けたメッセージなどであって避妊に関する宗教的な見地の表明ではなかったと思われるところ、殊更避妊具を強調して報道で取り上げられたことは残念に思います。
注目されるアフリカですが、先日、総務省はインドを経由して中東やアフリカにも達する高速通信回線網の整備に乗り出すとの記事を目にしました。
予算化などはこれからのようですが、今後の推移を見守りたいと思います。