インド政府選挙管理委員会によれば、インドでは、4月13日から総選挙が開始され、インド各地で5月13日まで投票が続けられるようです。
インドの登録有権者数は7億1,400万人に達し、世界最大の民主主義国家での総選挙と言えます。
インドの選挙委員会は、投票日には警官40万人と治安部隊21万人を配置して警戒にあたることを明らかにしています。
また、写真つきIDカードを導入する他、最新の電子投票機器も配備されたようです。
万全の警備体制のようにも思えます。
しかし、3月22日(現地時間)、警備上の問題から、インドの総選挙と同時期に開催される予定だったクリケットのインド・プレミアリーグが、インド以外の第三国で開催することになりました。
インドは世界最大のクリケットファン人口を抱えており、海外メディアの街頭インタビューではクリケットファンから強い反発が表されています。
インド与党にとって、国際的な景気後退により産業の不振や相次ぐテロという逆風下にあると言えます。
野党は、与党によるテロ対策の不備を攻撃し、与党同様の農村・貧困対策を打ち出していくとみられます。
第三勢力として、左翼政党の動きも注目されるところですが、インドの最大の左翼政党であるインド共産党左派は、マニフェストの中で、インドと米国の間で結ばれている原子力協定を見直し、米国との軍事協力など戦略的関係を破棄するとしました。
インドでは総選挙と同時期に、一部の州で、州議会選挙の投票も実施されるようです。
インドの与野党の動きとともに、第三勢力がどの程度、支持を伸ばし、政権に参加するのかどうか、インドの総選挙の推移が見守られるところかと思います。