3月17日(現地時間)、ドイツのZEW(欧州経済センター)が発表した3月のZEW景気期待指数(注)は、マイナス3.5となりました。
(注)ドイツの民間調査会社であるZEW(欧州経済センター)により実施されるエコノミストに対するアンケート調査です。向こう6カ月の景気見通しに対する予想を行い、楽観回答の比率から悲観回答の比率を引いたものです。
前月のマイナス5.8に比して改善しました。
ECB(欧州中央銀行)が過去最低水準への政策金利の引下げ実施後、EUの主要国であるドイツの景況感が注目されていました。
市場の事前の大方の予想では、マイナス幅は前月に比べ拡大するとの見方にありましたが、予想外の改善となりました。
改善は5カ月連続となりました。
市場では、日米に比べ、EUは、厳しい景気後退に直面していて、景気回復には日米より長い道のりが必要との見方が大勢を占めると思います。
確かに、ドイツの景況感は水準としては非常に悪いことは異論のないところかと思います。
しかし、ZEW景気期待指数のみに着目する限り、景況感は少しずつ改善に向かいつつあるように見えます。
市場には、ドイツの景気は今年の夏に底打ちするとの見方も出始めているようです。
個人的に、東欧問題などから、EUの主要国であるドイツの景況感は惨憺たるもので、景気回復を見通すことは困難と見ていたことは不適切であったかも知れないと思った次第にて、今後公表予定のIFO景況感指数を含め、推移を見守りたいと思います。