3月19日(現地時間)、米労働省が発表した新規失業保険申請件数(3月14日終了週)は、64万6千件となりました。
これは、前週の65万8千件から減少し、事前の市場の予想より少ないものでした。
同日、米フィラデルフィア地区連銀が発表した3月の製造業業況指数はマイナス35.0となりました。
これは、前月のマイナス41.3から改善し、事前の市場の予想よりマイナス幅は小さいものでした。
報道によれば、同日の米国市場ではガイトナー米財務長官が辞任するとの憶測が聞かれるなどの動きにあり、混沌とした雰囲気が伝わっています。
しかし、公表された指標からすると、米国経済は、市場が想定しているほど悪化してはいないことを示しているように見えます。
市場が上昇基調の時、市場予想を大きく下回る悪材料が出ると、ネガティブサプライズとして市場は急落し、逆に、市場が下落基調の時、市場予想を大きく上回る好材料が出ると、ポジティブサプライズとして市場は急騰するような気がします。
マクロ指標が水準としては悪くとも、改善に向かい、傾向として、市場予想よりやや良好な結果を継続するならば、将来的にポジティブサプライズとして評価される局面が到来してもおかしくないと思います。
今後の推移が見守られるところかと思います。