3月6日(現地時間)、海外メディアの報道によれば、米国地区連銀の総裁が、米国金融当局の対応を批判し、警鐘を鳴らしたようです。
米フィラデルフィア地区連銀のプロッサー総裁は、
・金融当局は、ベアー・スターンズは救済したものの、リーマンブラザーズは破綻させるなど、一貫性がない対応が不透明性につながっている
・AIGの救済などは、暗黙の了解として政府保証を当てにし、破たんさせられないほど大きく複雑になるよう金融機関に促すことになる
・規制当局が金融機関の債権者を救済するという考えはモラルハザードを生み出す
などと述べたようです。
過日(3月3日、現地時間)、FRBバーナンキ議長は、上院予算委員会で証言し、AIGは、規制を受けていないヘッジファンドのように経営されていたと述べ、AIGを強く批判しました。
AIGは大きすぎて潰せないという見方、大きすぎないように規模を制限するという意見、規模を制約すると市場の効率性を損なうという反論など、米国金融市場の立て直しに関する議論の行方が見守られるところかと思います。