2009年2月24日火曜日

SFCGの破綻に思うこと

2月23日、SFCG(旧、商工ファンド)が、民事再生法の適用を申請しました。


SFCGが破綻した直接的な要因は、資金繰りにあったようです。


大手信用情報機関、帝国データバンクの調べによれば、負債総額は3380億の内、銀行借入等の間接金融が3割で、主要取引行6行とは1500億円のコミットメントラインを締結していたものの、その大半が昨年9月に破綻したリーマン・ブラザーズ証券など外資系金融機関であったようです。


SFCGは格付け機関(R&I)からCPでa-3の格付けを取得していましたが、同日、格付けはcに格下げしました。


R&Iによれば、a-3は、短期債務履行の確実性は当面問題ないが、環境が大きく変化する場合、注意すべき要素がある。cは、最低位の格付けで、債務不履行に陥っているか、またはその懸念が極めて強い。というものです。


一般に、ノンバンクの信用力評価においては、資金調達の安定性が重視されるところ、同社が昨年10月に提出した有価証券報告書によると、主な借入先には外資系金融機関が中心で、リーマンブラザーズや、シティバンク、スタンダードチャータード銀行などの名前が並ぶ状況でした。


何故、格付け機関が破綻が報じられるまでa-3の格付けを維持したのか、やや疑問を感じないでもありません。

同日、ムーディーズは、株式会社SFCGグループがオリジネートした不動産担保ローンプールを裏付けとして発行された信託受益権を格下げ方向で見直しを行うことを表明しました。


先日、ドイツで開催された欧州首脳の会合では、ヘッジファンドや格付会社の監督など規制を強化していく姿勢を打ち出しました。

SFCGの破綻は、改めて格付け機関に関する問題提起をしたようにも思えますが、4月開催予定のG20に向け、今後の推移を見守りたいと思います。