2009年2月28日土曜日

2009年1月の鉱工業生産、大幅減産に関わらず依然厳しい在庫に関する指標


2月27日に経済産業省が公表した2009年1月の鉱工業生産指数(速報値、季節調整済)は、76.0(前月比マイナス10.0%)となりました。


過去最大のマイナス幅となりましたが、これは事前の大方の市場予想と同様の水準であったと言えます。


在庫指数は108.3(前月比マイナス2.0%)となりましたが、在庫率は150.9(前月比プラス11.6%)となりました。


生産の低下を受けて、在庫の絶対水準は低下したものの、売上低下はこれを上回るペースで進んだため、在庫の調整が追いつかない状況にあるようです。


同時に公表された製造工業生産予測調査によると、2月は前月比マイナス8.3%、3月は同プラス2.8%となりました。


3月は生産が上昇に転じるとの調査結果のみをみると、出荷が持ち直せば、在庫の調整が進み、生産へもプラス効果が出やすくなると考えられるとの期待もありますが、1月の実現率はマイナス5.1%、2月の予測修正率はマイナス8.7%となっています。


一般に、景気後退期は、予測修正率はマイナスで推移する傾向があるところ、今後の推移が見守られるところかと思います。