2009年2月19日木曜日

米国自動車メーカーが再建計画を提出

2月17日(現地時間)、米国の自動車メーカー2社(GMとクライスラー)は、米政府に経営再建計画を提出しました。


2社合計で約220億ドルの追加支援を要請しました。


米国政府は昨年12月の合意にもとづきGMに総額134億ドルの融資を実行しているようです(※)。
※2/16までに94億ドル実行済み、2/17に40億ドル実行予定であったと思います。


同様にクライスラーには既に40億ドルの融資を実行済みで、30億ドルの追加支援要請を受けています。


米国自動車メーカーを救うための必要資金は高くなるばかりといった印象です。


GMは、自動車市場の回復は、2009年内は困難で、2010年から緩やかな回復に向かうと見ているようです。
クライスラーは、今後3年は米国市場の低迷は続くと見ているようです。


GMは、世界で4万7千人を削減し、2012年までに米国内で5カ所の工場を追加閉鎖する計画です。

クライスラーは、生産能力を10万台、雇用を3千人削減する計画です。


両社は、人件費削減を計画していますが、UAW主導の退職者向け医療保険基金について最終合意に達していないなどの状況にあるようです。


再建計画次第では、米国自動車市場は供給過剰で安値販売が常態化してしまったりするかも知れません。


個人的には、今回の再建計画によって両社の生産能力をどの程度の水準に引き下げるのかなどに関心があり、こうした点を含め、今後、提出された再建計画に関する検討の推移を見守りたいと思います。