2009年2月12日木曜日

米国金融安定化策への失望と下院金融委員会公聴会

2月10日(現地時間)に米政府が発表した金融安定化策の内容に失望が広がっています。


昨年来、オバマ大統領発足前に市場が期待してきたシナリオ通りにはいかなかったと言えます。


市場の期待が高すぎたことがあるのかも知れませんが、市場の期待を下げるということは、経済に対する、より厳しいシナリオに移行することに繋がる可能性が高いと言えるのではないかと思います。


現在、米国では、下院金融委員会の公聴会が開かれています。


2月10日(現地時間)、FRBのバーナンキ議長が出席しました。


海外メディアによれば、「現在、金融市場が機能不全に陥っている原因は、サブプライムローンなどの問題ではなく、経済の先行きをめぐる懸念が原因であり、経済や金融システムの安定に向けた強力な措置が必要である」旨を述べたようです。


2月11日(現地時間)、大手銀行の経営者8人が公聴会に出席しました。


金融機関の多額の報酬受取に批判的な見方など、厳しく経営責任が問われたようです。


金融システムの機能回復には、多額の資金を必要とすることは相当理解が進んでいると思いますが、今回の下院金融委員会の公聴会の進展が、金融安定化策の推進にどのように影響するのか、その行方が見守られるところかと思います。