2月22日(現地時間)、ヨーロッパの首脳会議がドイツのベルリンで開かれました。
会議の目的は、4月2日に英国のロンドンで開かれる金融サミットを控え、ヨーロッパの足並みを揃えることにありました。
報道によれば、今回の首脳会議で、金融市場とヘッジファンドの規制強化などで合意したようです。
ドイツのメルケル首相は、会見で、ヨーロッパの団結を訴えました。
英国のブラウン首相は、会見で、今は試練の時だと訴えました。
今回、ヨーロッパは、金融サミットに向け総論では足並みを揃えるという点では成功したと言えます。
しかし、金融危機は切迫した問題であるところ、規制強化ということになれば、その検討には少なくとも数ヶ月を要することや、具体的に適切な規制が構築できるのか、その内容は現時点でははっきりしていません。
ヨーロッパの中では、イメージとして、ドイツが金融市場の規制強化をすべきだと強く主張しているものの、英国などは長期的な金融市場に対する規制の考え方がドイツと一致しているようには思えません。
今回のヨーロッパの首脳会議のヨーロッパが団結した意義は重要としても、規制強化に踏み込むとして、具体論ではヨーロッパ内だけみても、相当の紆余曲折が想定されるのではないか、中身にはやや疑問を感じるというのが現時点の印象です。
今後の推移を見守りたいと思います。