5月5日(現地時間)、公表された3月のユーロ圏PPI(生産者物価指数)は前月比マイナス0.7%、前年比マイナス3.1%となりました。
これは、事前の大方の市場予想より悪い数字だったと言えます。
4月30日(現地時間)、公表された4月のユーロ圏CPI(消費者物価指数)は、前年比プラス0.6%でした。
これは過去最低水準でした。
生産者物価は消費者物価に反映されることからすると、今回、ユーロ圏PPIが市場が考えるよりも大きなマイナスになったことは、デフレ懸念を強めたとも言えます。
ただ、生産者物価は国際商品市況などに影響を受け、必ずしも消費者物価とは連動しないと言えます。
ちなみに、今回のユーロ圏PPIは、原油とガス価格の下落の影響が大きかったようであり、必ずしも今回のPPIはデフレ懸念を強めたと言えないように見えます。
5月7日にECBの政策委員会が開催される予定ですが、市場では、ECBは政策金利を引き下げる公算が大きいと予想しています。
今後の推移を見守りたいと思います。