2009年5月3日日曜日

気になるインドの総選挙の行方

インドでは総選挙が行われていますが、最近、極左武装組織インド共産党毛沢東主義派が仕掛けたとみられる地雷が爆発するなど、選挙妨害が続いているようです。


また、インド中部では、気温47.5度が記録され、熱波被害が出ているようです。


今回のインドの総選挙は、4月16日から5月13日まで計5回に分けてインド各地で投票が行われています。


今回の総選挙は地方政党との連立政権になるとの見方があり、与党国民会議派、最大野党インド人民党の地方政党との選挙協力の行方などが注目されるところです。事前の見方ほど、インド人民党の票が伸びていないとの見方もあり、選挙結果が判明しないとはっきりしませんが、今のところインドの政治状況は混沌としているようにも見えます。


インド政府は昨年来、経済対策を発表し、歳出の増額、付加価値税の減税などを実施しています。


4月27日、JCR(日本格付研究所)は、ソブリン・ クォータリー・ レビューで、銀行の流動性問題は最悪期を脱したと見られるものの、輸出や鉱工業生産指数の低迷など実体経済の悪化は当面続く見通しとの見方を示しました。

JCRの経済見通しを前提とするならば、インドの財政赤字はGDP比で悪化見通しと言えます。


基本的に、インドの地方経済は厳しい状況にあり、地方の生活改善や貧困対策が重要と言われています。

一方、例えば携帯電話市場では、世界で中国に次ぐ第2位の市場と言われるインドでは都市部の携帯電話市場は横ばいなものの、地方市場は成長しているとの見方もあります。


総選挙後のインド政権は従来より地方を重視した政権運営を行う可能性が高いとみられますが、改革路線は堅持されるのかなど、どのような政権運営をするのか、今後の推移が見守られるところかと思います。