5月8日(現地時間)、公表された米国の4月の雇用統計によれば、非農業部門の雇用者数は53万9千人減少し、失業率は8.9%となりました。
非農業部門の雇用者数は少し減少幅が小幅になってきているように見えます。
4月の米国雇用統計に対する見方は様々です。
非農業部門の雇用者数は景気回復の遅延指標と考えられ、失業率は当分上昇するとは思いますが、米国景気は底打ちしているか底打ちが近いのかもしれません。
なお、市場には、雇用者数減少は未だ最悪期を脱してはいないとの見方があり、この見方に立てば、まだ米国景気の底打ちまでは時間がかかると言えます。
個人的には最悪期を脱した可能性が高いのではないかとの印象です。
昨日公表された米国大手金融機関に対するストレステストの前提条件の失業率は8.9%ですが、今回、その水準に達しました。
米国の金融安定化は、ダイナミックに進むというよりは、少しずつ匍匐前進していくような印象です。
今後の推移が見守られるところかと思います。
(万人、%) | ||
非農業部門雇用者増減 | 失業率 | |
2008/12 | -68.1 | 7.2 |
2009/1 | -74.1 | 7.6 |
2 | -66.3 | 8.1 |
3 | -69.9 | 8.5 |
4 | -53.9 | 8.9 |