過日(5月19日)、訪中したブラジルのルラ大統領は、中国の胡錦濤国家主席と会談し、ブラジルの石油開発に関する経済協力で合意しました。
中国は、ブラジルの国営石油会社ペトロブラスに100億ドルを融資し、ブラジルは日量15万バレルの原油を中国に輸出することなどが合意内容です。
ちなみに、日本はブラジルとは親交がありますが、ブラジルの日本との貿易額は、対日輸出 9,433億円(2008年)、対日輸入 6,132億円(2008年)です。
日本からの直接投資は 5.01億ドル(2007年ブラジル中央銀行)であり、直接の比較は適当でないかも知れませんが、今回の中国のブラジルに対する100億ドルの融資の大きさが実感されます。
ブラジルでは住宅刺激策や雇用創出が最近、需要拡大につながってきているとの市場の見方が出されています。
中国では最近、消費者が家電や自動車を買い替える際に補助金を支給する新たな消費刺激策を決めたようです。
最近の新興国の動きは活発なように見えます。
新興国の経済力は世界全体を牽引するには力不足かも知れませんが、産業分野、個別企業によっては新興国のインパクトは少なくないと考えられます。
新興国の動向の今後の推移が見守られるところかと思います。