豚インフルエンザは、世界的に政治的、経済的にも猛威をふるいはじめているようです。
メキシコと中国は豚インフルエンザが原因で外交問題を引き起こしています。
中国に滞在しているメキシコ人が新型インフルエンザの影響で中国当局に不当な扱いを受けているとして、メキシコ政府は、中国への渡航を避けるよう国民に呼びかけました。
エジプトでは豚インフルエンザが原因で内政的、経済的な問題を引き起こしています。
エジプト政府は豚インフルエンザの予防措置として養豚業者に全ての豚を処分するよう命令しましたが、これを不服とする養豚業者と警察との間で衝突が生じ、約400人のケガ人が出ているようです。
エジプト政府は経済的な保証を表明しているようですが、多くの養豚業者は、ゴミ処理業者を兼ねており、養豚業そのものが成立しなくなるのではないかと危惧しているとの見方があるようです。
エジプトはイスラム教信者が多数派で、養豚業者の多くはキリスト教信者のようです。
WHOは、適切な処置さえすれば、豚肉は感染源にならないと表明しています。
豚インフルエンザは、世界的に急速に拡大しており、さらに、こうした混乱が引き起こされる可能性は否定できませんが、冷静な対応を期待しつつ、今後の推移を見守りたいと思います。