3月20日(現地時間)、アイスランド南部の氷河の下にある火山が噴火しました。
噴火による氷河融解で洪水発生の恐れがあるとして、周辺に住む数百人規模の住民が避難したようです。
今回噴火した火山は、首都レイキャビクの東約120キロの位置にありますが、人口の多い地域ではなく、報道によれば、今のところ人的、物的被害はないようです。
今回の噴火を受け、アイスランドでは航空便が全て欠航になり、周辺の自治体では非常事態宣言が出されるなどしているようです。
先日(3月7日)、アイスランドでは経営破綻した銀行の英国やオランダの預金者を公的資金で保護する法案の是非を問う国民投票が行われ、反対票が93.2%に達しました。アイスランドの人々にとって、年金の資金を取り崩して、海外の預金者に支払うことに対する反発は理解できますが、このことは、アイスランドの海外からの資金調達コストを引き上げる要因になると思います。
格付け機関、例えばフィッチレーティングはアイスランドの格付け(外貨建、長期)をBB+(弱含み)としています。
そうした中で起きた今回の火山噴火が、アイスランド経済にどの程度影響が出るのか、気になるところです。
今後の推移を見守りたいと思います。