3月30日(現地時間)、公表された米国の1月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数(主要20都市圏、季節調整済)は、前月比プラス0.3%となりました。
大方の市場予想はマイナスだったところ、予想に反してプラスになったと言えます。
個人的には、冬季は住宅市場の活況なシーズンではなく、差し押さえ物件の割合が高まりやすく、意外な感じを受けました。
今回の結果をどう受けとめるかは、見方が分かれそうですが、少なくとも、米国の住宅市場がこれ以上大きく悪化する状況は遠のいているとは言えそうです。
現在、米住宅ローンの半分以上を保有または保証しているファニーメイとフレディマックは米国政府の管理下にあり、オバマ政権は2012年まで両社に対して無制限の支援を約束しています。
しかし、共和党議員の多くは、ファニーメイとフレディマックを廃止し、民間資本が主要な役割を果たす住宅金融市場の再構築を求めています。
住宅価値を上回るローンを抱える住宅保有者の割合は昨年3月末時点で26%程度(推定)であったところ、その後の住宅価格下落からすると、大きく増加していると考えられます。
住宅金融市場の再構築の議論が米国住宅市場にどのような影響を与えるのかも気になるところです。
今後の推移が見守られるところかと思います。