4月28日、公表された商工中金 中小企業月次景況観測によれば、4月の景況判断指数は30.8と、前月比で0.4上昇となりました。
過去最低値となった今年1月の24.8から3ヵ月連続して上昇となりました。
景況判断指数は、商工中金取引先1000社を対象にしたアンケート調査で、指数が50を上回っていれば調査対象企業群の景況判断が前月より好転したことを表し、50を下回っていれば景況判断が前月より悪化したことを表すものです。今回の調査で50を25ヵ月連続して下回りました。
過日(4月1日)、公表された日銀短観(2009年3月調査)における資金繰判断では、中堅企業がマイナス11(前回調査比マイナス9)、中小企業がマイナス23(同マイナス8)となっており、中堅中小企業の資金繰りは相当程度厳しさを増しているとみられます。
こうした指標を見ると、厳しい景況感は続いているものの、中小企業は弱いながら最悪期を脱しつつあるが、資金調達面での困難さは昨年末より増しているように見えます。
最悪期を脱しつつある中小企業を後押しするという観点からすると、2009年3月期はメガバンク3行が揃って赤字見込のところ、金融市場の安定化の重要性は高まっていると改めて確認をしたとの印象です。
今後の推移を見守りたいと思います。