4月6日、内閣府は2月の景気動向指数(速報値)を発表しました。
CI一致指数(2005年=100)は86.8となり、前月比マイナス2.7ポイントと7カ月連続のマイナスとなりました。
これは、2002年4月以来の低水準でした。
CI先行指数(2005年=100)は75.2となり、前月比マイナス2.0ポイントと20カ月連続のマイナスとなりました。
CI先行指数の推移は、次の通りで、低下幅は縮小傾向にありますが、反転には至っていません。
CI先行指数 | 前月差(ポイント) | |
2008年9月 | 89.2 | +0.4 |
10月 | 85.2 | -4.0 |
11月 | 81.6 | -3.6 |
12月 | 79.4 | -2.2 |
2009年1月 | 77.2 | -2.2 |
2月 | 75.2 | -2.0 |
(出所)内閣府
CI先行指数の採用系列でマイナスに大きく寄与したのは、新規求人数、鉱工業生産財在庫率指数、日経商品指数などでした。
CI先行指数の採用系列でプラスを示したのは、消費者態度指数、長短金利差、中小企業売上見通しDIでした。
今回発表されたCI一致指数とCI先行指標を見る限り、現状、日本経済の現状は厳しい状況が続いており、当面、経済後退は続く可能性が高いことを示しているように見えます。
景気動向指数は、2008年4月速報分から、これまでのDIからCIに移行しました。
従来のDIを見ると、2月の先行指数DIは20.0と、前月の9.1から上昇に転じています。
この先行指数DIを見ると、景気は底入れの兆しを示し始めたように見えます。
ただ、過去の景気動向指数を見ると、月次の動きは不規則な変動を生じることもあったことからすると、この2月の先行指数DIをもって景気底入れとするのは尚早かと思いますが、プラスを示したことから、今後の推移が見守られるところかと思います。