4月2日(現地時間)、ECBは、理事会で、政策金利を0.25%引き下げ、1.25%にすると発表しました。
トリシェ総裁は、理事会後の会見で、今回の1.25%が下限ではないとし、今後の利下げに含みを持たせた発言を行ったようです。
市場では、4月のECB理事会で量的緩和に踏み出すのではないかとの見方が一部から出されていましたが、今回は量的緩和に踏み出しませんでした。
この点について、トリシェ総裁は、非標準的措置については理事会が決定すると述べるなど、5月理事会で量的緩和に関し何らかの決定を行う可能性を示唆したと受け取られる発言を行ったようです。
トリシェ総裁は、世界経済が厳しい低迷状況にある中、銀行には可能な限り積極的な貸し手であるよう要請すること、デフレリスクが現実のものとなっているとは思わないことも発言したようです。
今回の利下げ幅は、大方の市場予想より小さいものだったと言えます。
ECBの5月理事会で追加利下げを行い、量的緩和策に関し何らかのメッセージを発するのかどうか、今後の推移が見守られるところかと思います。