4月17日(現地時間)、米国大手金融機関シティグループが2009年第1四半期決算を発表しました。
決算は、赤字(1株当たり0.18ドルの損失)でしたが、前年同期(同1.03ドル)に比べ赤字幅は大きく縮小しました。
事前の大方の市場予想より赤字は少ない水準に留まったと言えます。
部門別では、法人向け部門は黒字に転換し、個人向け部門は赤字となりました。
今回の決算から受ける印象としては、シティグループは、自らの経営努力で改善できるバッファは縮小し、景気動向の影響を受ける割合が高くなっていると推定します。
米国大手金融機関の経営が市場が予想するより改善しているとすれば、金融市場の安定化にとって、中期的には規制の行方が気にかかるところです。
4月17日(現地時間)、バーナンキFRB議長は、講演で、金融技術の革新から消費者が恩恵を受けることは是とするものの、高い手数料を得るために、意図的に複雑にした金融商品に対する規制強化の可能性について述べたようです。
景気動向を含め、今後の推移が見守られるところかと思います。