6月9日(現地時間)、ドイツの流通グループであるアルカンドルは破産しました。
アルカンドルは、ドイツ最大の百貨店であるカールシュタットを擁し、雇用はおよそ5万人といわれます。
報道によれば、今回の破産の原因は、売上減などから資金繰りに行き詰まったようです。
アルカンドルは、政府による救済を求めましたが、認められませんでした。
従来、ドイツ政府は不動産金融大手ハイポ・リアル・エステート、自動車大手オペルを救済しました。
今後、アルカンドルは、法的整理による再建を目指すようですが、ドイツの雇用は厳しさを増しそうです。
同日、公表されたドイツの4月の鉱工業生産指数(季節調整済)は、前月比マイナス1.9%となりました。
事前の大方の市場予想では、前月比プラスを予想していましたが、予想外の悪い数字との印象です。
先月(5月19日)、公表されたドイツの5月のZEW景気期待指数は31.1となり、前月の13.0から大幅に改善しました。
ドイツの景況感は大幅に改善したとの印象でしたが、さらに大型倒産が続くなど倒産が高い水準で推移するとすれば、ドイツの景況感は慎重に見る必要があるのではないかと思います。
今後の推移が見守られるところかと思います。