2009年6月18日木曜日

米国の5月のCPIの印象と出口戦略

6月17日(現地時間)、公表された米国の5月のCPI(消費者物価指数)は、前月比プラス0.1%、前年比マイナス0.9%となりました。


事前の市場予想より前月比のプラス幅は小さいものだったと言えます。


ガソリンは前月比プラス3.1%と、4月の同マイナス2.8%から大きくプラスに反転しました。


今回の結果を見る限り、ガソリン価格の上昇は、米国のインフレ懸念を強める材料にはなりにくいことを示したとの印象です。


ただ、米国景気の見通しが改善している中、量的緩和が行われているのに、米国のCPIの前月比伸び率が市場予想より小幅に留まったことは気になります。


先日開催されたG8財務相会合では、財政出動による景気刺激策からインフレ対策へと徐々に軸足を移す出口戦略の検討を始めたことを明らかにしましたが、今回の公表結果のみを見る限り、時期尚早ではないかとの印象です。


今後の推移を見守りたいと思います。