2010年2月21日日曜日

初めてリニモに乗って

先日、名古屋で、初めてリニモ(愛知高速交通 東部丘陵線)に乗りました。


生まれて初めて乗ったリニアモーターで動く交通機関でした。

リニアモーターというと、東京、名古屋、大阪を結ぶリニアモーターカーを連想しましたが、リニモは常電動吸引型(HSST)というシステムで、JR東海が実用化を目指している超電導電磁石を用いたシステムとは異なるようです。


リニモは2005年に開催された愛知万博 愛・地球博の輸送で活躍しました。


今回、乗った感想としては、振動も騒音も体感的には殆ど感じず、とても快適でした。


ただ、経営状況は厳しい様で、市民オンブズマンによれば、平成20年度上半期の乗客は1日当たり17,700人と、需要予測の約60%にすぎないようです。


市民オンブズマンは、リニモを存続させるのか、それともリニモを廃線にして代替手段を検討するのか、そこから議論すべきではないかと問題提起しているようです。


楽しく乗ったリニモの印象からすると、直感的には存続して欲しいと思いますが、先行きの赤字は、住民の税負担となる懸念が高いことからすると、そうも言っていられないと推察します。


詳細は不明ですが、減価償却費を除くと収支は黒字という見方があり、この見方が正しいならば、JAL同様、融資をしている金融機関の債権放棄や減資などを行い、再生することも選択肢になりうるのかも知れません。


今後の推移を見守りたいと思います。


蛇足ながら、


先日、政府・民主党が衆院予算委員会に提出した、2010年度予算案の個別道路整備への予算配分(個所付け)に関する仮配分は、道路整備を求める地方の声に配慮したもので、透明性を確保したとは言えない中身となっていました。


こうした配慮は、自民党の専売特許との印象で見ていて、民主党はこうした流れを変えてくれるものだと期待していましたが、今回の件からすると、民主党も自民党と変わりないとの印象を受けました。


そうしてみると、リニモと同様の動きは、政権交代があっても続いている可能性は低くないと想像します。


一人一人の国民が政府に何を期待し、求め、また、国民自らどの程度負担するのか、もう少し考える必要があるのかも知れません。