2009年9月26日土曜日

中米ホンジュラスのセラヤ前大統領が強行帰国

先日(9月21日、現地時間)、今年6月のクーデターで国外追放された中米ホンジュラスのセラヤ前大統領は、強行帰国しました。


セラヤ前大統領は、平和的な対話で問題を解決したいと語り、ホンジュラスのブラジル大使館に身を寄せているようです。


報道によれば、セラヤ前大統領が突然帰国してから同国の首都テグシガルパの一部では暴動が発生し、すでに2人死亡したとのことです。


暫定政権側は、セラヤ前大統領帰国の直後に外出禁止令を発令しましたが、23日には解除するなど、対応を軟化させているようです。


セラヤ前大統領は、海外メディアのインタビューで、ミチェレッティ暫定大統領側から妥協案が提示されたがこれを拒否したと述べました。


妥協案は、セラヤ前大統領、ミチェレッティ暫定大統領の両氏が退き、第三者を大統領とする内容だったとのことです。


現在のところ、セラヤ前大統領と暫定政権との対話が開始されたものの、進展はない状況です。


アリアス・コスタリカ大統領は、国際社会の支持を受けホンジュラス問題解決のため当事者間の仲介を行っており、7月22日、セラヤ大統領の復帰、国家和解のための政府の設置、政治犯の恩赦等を含む「サンホセ合意案」をセラヤ前大統領、「暫定政府」側双方に提示しました。


セラヤ前大統領は9月7日に「サンホセ合意案」の受け入れを表明する一方、「暫定政府」側は依然受け入れを拒んでいます。


このまま解決が長引けば、ホンジュラスの治安はさらに悪化に向かう可能性が高いと思われます。


対話による早期の解決を期待しつつ、今後の推移を見守りたいと思います。