9月10日、公表された8月の東京都心5区(千代田、中央、港、新宿、渋谷)の大型オフィスビルの空室率は7.57%となりました(三鬼商事調べ)。
東京都心5区の大型オフィスビルの空室率は、1年7カ月ぶりに上昇が止まりました。
ただ、大型の既存ビルの空室率は7.2%と前月より上昇しています。
今回の空室率の改善は、大型の新築ビルの空室率が前月の32.25%から25.11%に低下したことの要因が大きかったと言えます。
事業会社のオフィスのコスト削減の動きは続いている模様であり、オフィスビル市況は厳しいようですが、先行き改善に向かう兆しが出てきたのかもしれません。
しかし、森ビルの調べによれば、東京23区の大規模オフィスビルの供給は、2009年に87万㎡、2010年に89万㎡と過去平均の104万㎡を下回る見通しですが、2011年は157万㎡、2012年も141万㎡と過去平均を上回る見込みであり、需給バランスからみて、中期的なオフィスビル市況の行方が気になるところです。
今後の推移が見守られるところかと思います。