1月26日(現地時間)、IMF(国際通貨基金)は、2010年の世界経済成長見通しを3.1%から3.9%に上方修正しました。
IMF経済成長見通し(2010.1.26)
2010年 2011年
日本 1.7% 2.2%
米国 2.7% 2.4%
ユーロ圏 1.0% 1.6%
中国 10.0% 9.7%
前例のない規模での刺激策に支えられ、実体経済は回復しているとしました。
ただ、経済見通しには依然として大きなリスクが存在すると指摘しました。
主な上振れリスクとしては、信頼の回復及び不透明感の軽減が、引き続き金融市場におけるマインドを予測以上に改善するとともに、資本移動、貿易、民間需要の予測を上回る上昇を引きおこす可能性があると指摘しました。
主な下振れリスクとしては、時期尚早に景気刺激策から出口戦略に移行することで、世界経済の成長及び不均衡是正の動きが損われる危険性を挙げています。
同日、海外メディアは、中国は、一部の銀行の預金準備率引き上げを実施したと報じました。
予定されていたことであったようですが、個人的には、中国の経済環境は、不動産市場と密接な関係にあり、行き過ぎた資金吸収を行うと、不動産市場が大きく変調し、結果として中国経済に悪影響を与えかねないのではないかと感じています。
仮に、そうした事態になれば、世界経済への影響は避けられないと思います。
今後の推移が見守られるところかと思います。