5月27日(現地時間)、スペインの議会で、財政を削減する法案を1票差で可決しました。
地方政党カタルーニャ同盟が、投票を棄権したことで可決に至るというきわどいものでした。
個人的には、財政再建に向け、国民に痛みを伴う厳しい政策を着実に推進していくためには、政権に対する国民の支持率の高さが必要と考えます。
この点、最近の報道によれば、スペインの現政権に対する支持率は低く、与党よりも最大野党の方が支持率が高いという調査結果が出ているようです。
単なる印象に過ぎませんが、スペインの財政削減の実行力は相当に弱いように見えます。
ギリシャに続き、スペイン財政も重大な局面を迎えるのかどうか、5月28日(現地時間)、格付会社のフィッチはスペインの格付けをトリプルAから1ノッチ引き下げダブルAプラスとしました。格下げになったものの、見通しは「安定的」であり、今のところ、スペインは重大な局面を迎えるとの懸念は低いとみているようです。
今後の推移を見守りたいと思います。