2010年5月25日火曜日

ジャマイカ政府は、首都キングストンに非常事態宣言を発令

5月23日(現地時間)、ジャマイカ政府は、首都キングストンに非常事態宣言を発令しました。


今回の非常事態宣言は、米国から引渡しを求められている麻薬組織のリーダーを引渡すことにジャマイカが同意したことがきっかけで、この麻薬グループによる複数の警察署に対する攻撃がきっかけでした。


ジャマイカ政府は、犯罪組織に断固として対処するとTV放送を通じて表明しました。


こう言うと、悪い犯罪者を捕まえるという印象ですが、事はそう単純ではないようです。


麻薬組織のリーダー、クリストファー・コーク容疑者は、貧しい人々を経済的に支援しており、地元でゴッドファーザーとして敬愛されているようです。

地元の貧しい人々がバリケードを作り、ジャマイカ政府に対し、クリストファー・コーク容疑者は引き渡さないと主張しているようです。


多額の公的債務を抱えるジャマイカにとって、海外直接投資や経済協力が重要なところ、こうした騒動は、抑制要因になり、ジャマイカ経済の再建を遅らせることになりかねません。


クリストファー・コーク容疑者の投降が最良のシナリオのようですが、今のところ投降の動きにはないようです。


今後の推移が見守られるところかと思います。