10月14日(現地時間)、公表された米国の9月の小売売上高は、前月比マイナス1.5%となりました。
自動車・部品販売が前月比マイナス10.4%と大幅なマイナスになったことが影響しました。
8月で政府の自動車買い替え支援策が終了したことが自動車・部品販売が大幅なマイナスになった要因と考えられます。
自動車・部品販売を除いた米国の9月の小売売上高は、前月比プラス0.5%でした。
市場では、これを好感し、先行きの消費支出が増加に向かう兆しとの見方が出ています。
ただ、先日(10月7日、現地時間)、公表された米国の8月の消費者信用残高が年率マイナス5.81%となったことからすると、米国の消費は依然として厳しい状況にあると考えられます。
また、10月14日(現地時間)、公表されたJPモルガンの第3四半期決算によれば、同社の消費者ローンの純貸倒償却は70億ドルとなり、前年同期の33億ドルから増加したことからすると、米国の金融機関による消費者向けローンの審査は、目先、厳しくなっていくように見えます。
こうしたことからすると、先行きの消費支出は改善するとしても、とても緩やかなペースになるのではないかと思います。
今後の推移を見守りたいと思います。