8月5日(現地時間)、ECB(欧州中央銀行)は、主要政策金利の据え置きを発表しました。
事前の大方の市場予想も据え置き予想であり、市場予想通りの結果と言えます。
定例のECB理事会後の記者会見で、トリシェ総裁は、次のようにコメントしました。
・景気は回復しており、現時点で二番底に陥る可能性は全くない。
・各国は最低でも財政再建の要件を順守すべき。
・ストレステストは包括的かつ厳格なもので、テストの結果は、ユーロ圏の銀行システム全体の底堅さを確認した。
・2011年は、物価圧力が弱く、インフレ率は全般的に穏やかな水準にとどまる。
・金融危機に対して勝利宣言を行うことは時期尚早。
8月5日(同)、ロシアは、8月15日から12月31日まで、小麦、大麦、ライ麦、トウモロコシの輸出を禁じるとの声明を発表しました。
こうした動きが欧州のインフレにどのように影響していくのか、今のところユーロ安により好調に推移しているユーロ圏の輸出に支えられているように見える欧州の景気回復の行方を含め、今後の推移が見守られるところかと思います。