8月8日、中国の甘粛省で発生した大規模な土石流により、多数の死者、行方不明者が出ています。
中国政府は住民の救助活動を最優先に対応を進めているとのことです。
しかし、被災地は、山岳部の辺境地にあり、大量の重機を持ち込むことの困難さに直面しているようです。
被災地はチベット族の自治州でした。
甘南チベット自治州は、観光資源開発を経済発展の柱としており、今回の被災により、打撃を受けるのではないかと推定します。
また、甘粛省政府は鉱物資源探査強化に取り組んでいるようです。
甘粛省には金川集団公司という中国最大のニッケル・コバルト生産を誇る中国の国営資源大手が存在します。中国におけるニッケル国内生産のシェアは約90%を占めていると言われます。
今回の被災地となった甘南チベット族自治州では、真偽のほどは不明ですが、以前、ウラン鉱山の経営者と省の官僚が結託して「資源が枯渇した」として閉山手続きを取りながら、実際は採掘を続けて巨額の不正利益を上げ、あるいは、廃棄物を河川に流すなどして深刻な核汚染を引き起こしているのではないかとの指摘がありました。
今後の推移が見守られるところかと思います。