2010年7月4日日曜日

中国人の日本観光

最近、中国人向け観光ビザの発給要件緩和による日本への観光客の増加期待を込めたマスコミ報道を目にします。中国の人々による日本観光が盛り上がることで、まずは、日本にとって経済面での効果が期待されていることが背景にあるようです。


TVや雑誌では秋葉原での旺盛な購買などがよく取り上げられます。

過去、日本の高度経済成長期、日本のツアー客が欧米の高級店で旺盛な購買をした時期がありました。現在の中国観光に対する熱い視線は同じようなものかも知れません。


しかし、こうした動きは長続きするのかなと感じます。


例えば、TVや携帯といったIT関連製品という点では、韓国のサムソンは世界的に強いブランド力をもち、海外の少なくない国で日本の同業を上回ブランド力をもつようです。中国市場の国際化が進めば、中国観光客にとって日本の電機製品のブランドの価値は低下していく可能性がある気がします。


都市としての魅力という点では、世界で最も都会なのはニューヨークで、歴史を感じる都会としてはパリやロンドンが最右翼で、そもそも中国の上海の方が東京より超高層ビルは多いのではないかと思います。都会を観光するという点では、日本は強いコンテンツを持っておらず、中国人の観光が成熟していけば、欧米に向かう割合は増加する可能性がある気がします。


ブランド製品という点では、ヨーロッパがブランド品の本場です。日本に観光に来たついでにブランド品を買うことが盛り上がったとしても、中国人の観光が成熟していけば、本場のヨーロッパでの購買に向かうような気がします。

日本が世界最高峰で中国人にとって魅力を持つ分野とすれば、家電製品の分野での炊飯器とか限られるような気がします。


中国観光客にとって日本への魅力が長続きするためには、日本の風物や製品が魅力的であり続けることが必要であり、もし、日本の風物が風化し、製品の魅力が低下していく中で、中国観光に期待する動きがあるとすれば、これは矛盾した動きではないかと思います。


やはり、日本の観光資源を活性化させ、日本の産業が魅力ある製品を開発していくことが重要であり、民間の取り組みと、政府による適切な支援策を期待したいと思います。