2010年7月24日土曜日

欧州のストレステストに対する見方

欧州のストレステストのシナリオは、


欧州で景気が二番底に陥り、2010年と2011年にかけて経済が3%縮小
2010年と2011年に株価が20%下落し、銀行が保有する証券化商品の格付けが4ノッチ引き下げ


を想定したものであると公表されました。


シナリオが実際に起こる確率は20年に1度とのことです。

2009年に実施された米国のストレステストにおける確率(7年に1度)よりも厳しい条件と言えます。


基準の透明性があるように見えますが、今回のストレステストでは、国債のデフォルトの可能性については調査されなかったという問題があります。


現在、ユーロ圏におけるソブリンリスクに関する懸念について厳しい調査が行われたとは言えません。


個人的には、今回のストレステストの結果に対し、当分の間、ストレステストの透明性について市場の批判を受け続ける可能性が高いと考えます。


米国の2009年のストレステスト実施後、ストレステストの基準に対し、市場は基準が緩いのではないかとの見方が出されるなどして、すぐには米国金融システムは信頼を十分には回復しなかったと言えます。


米国のストレステストの実施当時、基準が甘いかどうかが議論であって、基準そのものが不足しているという議論は強い関心がなかったと思います。


今回、重要な基準そのものが不足しているとなれば、市場からの信認を受けるのは容易ではないと推定します。


また、今回、不合格になった7行の資本不足額は合計で35億ユーロですが、これは事前の大方の市場予想(※)を大きく下回る水準と言えます。
※300億ユーロから900億ユーロ程度


目先、一時的に、落ち着きを見せるかも知れないが、米国のストレステストよりも長い期間、市場での批判を受け、ユーロ圏の金融システムが信認を得るまでには時間がかかり、結果として、ユーロ経済に対する懸念は、当分の間、払底されない可能性が高いと予想します。