10月19日(現地時間)、米国のFRB(連邦準備理事会)のバーナンキ議長は講演で、米国の貿易黒字について言及しました。
先日(10月9日、現地時間)、公表された米国の8月貿易収支によれば、事前の大方の市場予想に反して貿易赤字は前月より縮小しました。予想外に輸入が減少したのが要因でした。
海外メディアによれば、今回、バーナンキ議長は、米国の国内の貯蓄率を高め、輸入業界を支援する政策により達成された貿易黒字は、資源配分をゆがめると指摘したようです。
所得が変わらないならば、国内の貯蓄率を高めれば、米国が海外のモノやサービスを購買する力は低下すると考えられ、購買力が無いのに輸入すると在庫が積みあがるように思えます。
バーナンキ議長は、失業率が改善するとしても非常にゆっくりしたペースであり、また、米国企業の生産性が向上したとしても、向上分は労働分配に回らず、企業の収益力向上が優先されるということを念頭に置いているように見えます。
また、バーナンキ議長は、財政面での出口戦略を策定する必要があることを指摘したようです。
財政面での出口戦略ということは、住宅取得の支援策などを政府が行わない状態に戻っていくことであり、米国経済が自律的に回復していくかどうかが重要と言えます。
単なる思い付きに過ぎませんが、バーナンキ議長が、失業率改善が非常にゆっくりしたペースでの改善を念頭に置いているとすれば、個人の貯蓄率はそれほど向上させる必要はなく、一定のレバレッジを維持していくことで米国経済を自律的に回復し、財政も改善に向かうと考えているように思えます。
今後の推移を見守りたいと思います。