2009年6月20日土曜日

EU首脳会議は新たな金融監督機関設立を宣言

6月19日(現地時間)、EU(欧州連合)首脳会議は、新たな金融規制などを宣言して閉幕しました。


新たな金融規制の内容は、欧州共通の金融監督機関を新たに設立するというものです。
・欧州システミック・リスク評議会:金融危機再発のリスクを察知して加盟国に警報・勧告を出す
・欧州金融監督システム:個別の銀行・金融機関の監督を担当、EU域内の監督ルール一元化を目指す


順調に行けば、新たな金融規制体制は秋までに欧州委員会が具体的な内容を策定し、来年中にスタートする見通しです。


今回の宣言では、新たに設立される金融監督機関によるいかなる決定も銀行救済など各国政府の財政責任に影響を及ぼすべきではない、との文言が盛り込まれました。


しかし、欧州の金融システムは、中東欧向け融資に関し潜在的なリスクがあると思われ、仮に、リスクが顕在化するならば、各国財政支出が問題になるのではと想像します。実際、金融機関の監督と必要に応じ、安定化のための財政支出を行うこととを切り離せるものなのかという気がします。


新たな規制は、欧州共通の規制導入が金融システムの安定に資するものと思いますが、各国の監督体制や新たな監督体制と各国の財政支出との関連など、今後の推移が見守られるところかと思います。


蛇足ながら、アイルランドの国民投票で昨年否決され、発効が棚上げになっているリスボン条約について、新条約下でも税制や軍事的中立などアイルランド独自の政策は維持されるとの特例扱いを確約する声明を出しました。

10月初めにアイルランドは再び国民投票を実施する予定です。