2009年3月24日火曜日

地価公示に思うこと

3月23日、国土交通省が発表した今年1月1日時点の公示地価は、全国平均(全用途)で前年比マイナス3.5%となりました。

これは、3年ぶりのマイナスでした。


今回の傾向として、3大都市圏でのマイナス幅が地方圏を上回ったことがあります。


3大都市圏は、オフィスビル、マンションの開発が活発に行われてきた地域ですが、不動産開発資金の調達環境の悪化や景気後退が、大きく影響したのではないかと思います。


一般に、オフィスビルの賃料は景気変動と相関が強いと考えられるところ、最近ではオフィスビルの空室率が上昇傾向にあり、賃料の下落は不自然ではないと思います。


一方、住居系の賃料は、長期的に見るとオフィスビルと比べ相対的に下方硬直性が高く推移してきたと思いますが、段々と変動する傾向は大きくなっていくのではないかと思います。


地価公示は、一般の土地取引の際の目安とされ、不動産鑑定士等の鑑定評価や公共用地の取得価格などを決める際の根拠となる他、相続税評価や固定資産税評価の際の目安として、また、企業会計における資産の時価評価にも活用されています。


事業承継などを考えると、必ずしも公示地価の下落はマイナスの側面だけではないのかも知れません。


蛇足ながら、最近、不動産賃貸業者や家賃債務保証業者によって、賃借人が賃料の支払いが遅れた場合に無断で賃貸物件の鍵を交換されたり、高額な違約金を請求されたり、室内の荷物を無断で処分されたりなどといった、いわゆる「追い出し屋」被害に対し、規制強化を求める動きがあります。


報道によれば、国交省は、早ければ4月下旬にも民間賃貸住宅部会で家賃保証業務の適正化策を討議し、法規制の必要性を含めて議論を進める方針のようです。


不動産市場の適正な運営に向けた動き、活性化に向けた動きなど、REITの再編なども含め、今後の推移が見守られるところかと思います。