2月25日に行われたアイルランドの総選挙の開票が進み、与党(共和党)は大敗、最大野党(統一アイルランド党)が政権につくことが確実な情勢になりました。
アイルランドは財政危機にあり、厳しい緊縮財政策を進めたことが、与党の敗因と見られます。
新首相に就任が見込まれる統一アイルランド党のケニー党首は、EUとの間で支援条件の再交渉に乗り出す意向を明らかにしています。今のところ、市場の大方の見方は、ケニー氏も従来の緊縮路線を踏襲せざるを得ないと見ていますが、推移が見守られるところかと思います。
また、総選挙前、アイルランド政府は、アイルランド国内の銀行に100億ユーロを注入する計画を総選挙後まで棚上げする方針を明らかにしました。
総選挙前、野党勢力は、債券保有者にも負担分担を求めており、アイルランドの銀行救済問題がどうなるか、こちらも推移が見守られるところかと思います。