12月26日、経済産業省が公表した11月の鉱工業生産指数(速報値)は、94.0(2005年=100)と2か月連続の下落となりました。
下落幅は、大方の事前の予想を上回りました。
景気後退期における鉱工業生産指数の変化率は、次の通りです。
戦後平均 -6.1%
90年代以降
平成景気後 -12.5%
金融危機 -10.2%
ITバブル崩壊 -12.8%
昨年の12月以降、景気後退期に入ったとすると、今回の景気後退における鉱工業生産指数の変化率は、-13.8%となります。
今回公表された11月の鉱工業生産指数は、速報値であり、今後変更される可能性がありますが、90年代以降最大の生産の落ち込みになることは確実な情勢です。
戦後最大の鉱工業生産指数の変化率は、第1次石油ショックの-18.8%です。
大企業の生産見通しを示す12月の製造工業生産予測調査は、前月比8.0%下落すると予測しており、年明け以降も自動車や鉄鋼の減産が続く見込みにある中、戦後最大の鉱工業生産指数の下落幅を早い時期に突破する勢いにあります。
消費者・企業のマインドや在庫の動向なども併せ、その推移が見守られるところかと思います。