7月10日(現地時間)、米国は、パキスタンへの軍事援助を、同国との関係が改善するまでの間、一時停止することを明らかにしました。
5月に国際テロ組織アルカイダのビンラディン容疑者が殺害された後、米国とパキスタンの関係はぎくしゃくしており、最近ではパキスタンが米軍の教官らを追放、北朝鮮が核技術供与の見返りにパキスタン軍高官に現金などを渡していたと報じられ、パキスタンがテロ対策を強化しないことへ米政権が不満をもつなどの動きにありました。
今回の措置は、米国とパキスタンの関係を難しくするのではないかと懸念します。
パキスタンにとって米国からの多額の軍事援助が停止されることの影響は小さくないと思われるますが、他方、ビンラディン容疑者の後任に就いたとされるザワヒリ容疑者は現在もパキスタン部族地域に潜伏している模様であり、アルカイダの打倒を目指す米国にとってもパキスタンとの関係改善は重要な意味を持つと言えます。
今後の推移が見守られるところかと思います。