2009年5月7日木曜日

市場予想より小幅なマイナスに留まった4月のADP雇用統計

5月6日(現地時間)、公表された4月のADP雇用統計によれば、米国の民間部門雇用者数は前月比マイナス49万1千人となりました。


事前の市場の大方の予想より小幅なマイナスに留まりました。


ADP雇用統計は、米国の企業向け給与計算サービスを行うADP社(Automatic Data Processing)が発表する雇用統計であり、毎月第1金曜日に米国政府より公表される雇用統計に先行して公表されます。


最近の傾向として、ADP雇用統計は米政府の雇用統計との相関が強いと言えます。


単月ながら、民間部門の雇用者数の減少が鈍化したことは、景気動向をうらなう上で好感されることと言えます。


同日の米国NYダウ終値は、8,512.28と前日比プラス101.63(同プラス1.21%)となりました。


今後の推移が見守られるところかと思います。



ワシントンで、米、アフガニスタン、パキスタンの首脳会談開催

過日(5月4日、現地時間)、アフガニスタン西部で米軍によるとみられる空爆により、多数の民間人が死傷しました。


5月6日(現地時間)、オバマ大統領は、ワシントンで、アフガニスタンのカルザイ大統領、パキスタンのザルダリ大統領と首脳会談を行いました。


海外メディアによれば、今回、アメリカは、アフガニスタン、パキスタンに支援を行っていくこと、3カ国は共同して社会的な問題等に取り組んでいくことなどを表明したようです。


また、アメリカのクリントン国務長官は、アフガニスタンで米軍の空爆により誤って多数の民間人が死傷したことを認め、謝罪し、アメリカとアフガニスタンが共同して調査にあたることを表明しました。


今回の会談で、3カ国は足並みを揃えたようですが、今後、タリバンとの交戦はいよいよ激化するのではないかとの印象です。


今後の推移が見守られるところかと思います。



2009年5月6日水曜日

前年比マイナスとなったユーロ圏PPIと5/7予定のECB政策委員会

5月5日(現地時間)、公表された3月のユーロ圏PPI(生産者物価指数)は前月比マイナス0.7%、前年比マイナス3.1%となりました。


これは、事前の大方の市場予想より悪い数字だったと言えます。


4月30日(現地時間)、公表された4月のユーロ圏CPI(消費者物価指数)は、前年比プラス0.6%でした。

これは過去最低水準でした。


生産者物価は消費者物価に反映されることからすると、今回、ユーロ圏PPIが市場が考えるよりも大きなマイナスになったことは、デフレ懸念を強めたとも言えます。
ただ、生産者物価は国際商品市況などに影響を受け、必ずしも消費者物価とは連動しないと言えます。

ちなみに、今回のユーロ圏PPIは、原油とガス価格の下落の影響が大きかったようであり、必ずしも今回のPPIはデフレ懸念を強めたと言えないように見えます。


5月7日にECBの政策委員会が開催される予定ですが、市場では、ECBは政策金利を引き下げる公算が大きいと予想しています。

今後の推移を見守りたいと思います。



景気の底打ち後のデフレ懸念を示したバーナンキFRB議長

海外メディアによれば、5月5日(現地時間)、米国バーナンキFRB議長は、近い将来、米住宅市場が底を打つ可能性があり、景気は年内に底打ちすることを期待すると述べました。


ただ、景気の回復については、実際の経済成長率が潜在成長率を下回る公算が大きいとの見通しを示しました。


潜在成長率が、その時点での経済全体の総供給力とすれば、実際の経済成長率は、その時点での総需要の伸びを示していると言えます。

従って、潜在成長率と実際の経済成長率の差は、経済の需要と供給の格差を表しており、GDPギャップと呼ばれています。


仮に、バーナンキFRB議長の見通し通り、景気底打ち後もGDPギャップがマイナスということであれば、経済の需要不足が続き、デフレ圧力が生じることになります。


FRBの金融政策を含め、今後の推移が見守られるところかと思います。



2009年5月5日火曜日

オーストラリアは温暖化ガスの排出権取引の開始を当初予定より1年延期

5月4日(現地時間)、オーストラリア政府は、温暖化ガスの排出権取引の開始を当初予定より1年先送りすると表明しました。


オーストラリアのラッド首相は2007年の総選挙で温暖化ガスの排出権取引導入を公約にあげていました。


石炭資源などを輸出するオーストラリア産業界は、輸出競争力を失うとして政府案に反対していました。


同日、オーストラリアの資源株は、政府の温暖化ガスの排出権取引の開始延期を好感するなどして、上昇したようです。


先進国では環境をビジネスとして成長を促進するという動きがありますが、厳しい経済情勢が続くと、資源国を中心にオーストラリアと同様の動きが広がる可能性があるのではないかと懸念されます。
今後の推移が見守られるところかと思います。



EU欧州委員会はヨーロッパの経済見通しを下方修正

5月4日(現地時間)、EU欧州委員会は、ヨーロッパの経済見通しを下方修正しました。


ユーロ圏の2009年の実質GDP成長率予測を1月予想の前年比マイナス1.9%から2.1%引き下げ、マイナス4%としました。


失業率は11.5%に達する見通しとしました。


5月4日(現地時間)、公表された4月のユーロ圏のPMI製造業景気指数(季節調整済)は36.8と、前月の33.9から上昇しました。


PMIは、景気の分かれ目となる50を下回っているものの、景気の底打ちの兆しを示しているように見えます。


今回、EU欧州委員会は、2010年後半にならないと景気は拡大に向かわないとの見通しを明らかにしました。


今のところ、底打ちしたとしてもL字型で、暫くは厳しい経済状況が続く可能性が高いように思いますが、今後の推移を見守りたいと思います。


実質GDP成長率予測

 20092010
ユーロ圏-4.0 -0.1
英国-3.8 0.1
ドイツ-5.4 0.3
フランス-3.0 -0.2
   
ブルガリア-1.6 -0.1
ルーマニア-4.0 0.0
チェコ-2.7 0.3
ポーランド-1.4 0.8
ハンガリー-6.3 -0.3
スロベキア-2.6 0.7

(出所)EU欧州委員会公表資料より抜粋して加工

2009年5月4日月曜日

欧州議会の選挙に思うこと

今年、欧州議会は5年に1度の選挙が予定されています。


欧州議会は定数785人で議席配分は国別人口比を基に決定され、国別の内訳は、ドイツ99、フランス、イタリア、英国がそれぞれ78、スペイン、ポーランドが54、ルーマニア35、オランダ27、ベルギー、チェコ、ギリシャ、ハンガリー、ポルトガルがそれぞれ24などとなっているようです。


任期は5年で、現任期は、2004年7月から2009年6月です。


欧州議会議員は、欧州人民・欧州民主党グループ(キリスト教民主勢力)と欧州社会主義グループ(社民勢力)が左右の二大勢力で、これにリベラル、環境保護派などが少数派として分布しているようです。


過去の欧州議会選挙では、若年層(18~24歳)の投票率は40%前後にとどまり、非常に低い投票率が問題となってきました。


現在、若年層向けに選挙キャンペーンを展開しているようです。


こうした中、イタリアでは、ベルルスコーニ首相率いる与党 自由の国民党が、欧州議会選挙に多くの美女候補を擁立しようとしたようです。

報道によれば、当初、元ミスイタリアら芸能界出身の約10人の擁立可能性があったものの、結局1名の美女候補にしたようです。


ベルルスコーニ首相のベロニカ夫人はこれに激怒し、離婚の申し立てを行ったとの報道が出ています。


しかし、実は、20年以上の結婚生活をおくるベロニカ夫人の行動は世論を見据えた行為で、選挙への関心を高めることを意図し、選挙後には関係が修復されるのではないかとの見方も出ているようです。


世界的に若年層の投票率の低さは問題視されています。


仮に、若年層の投票率が低下を続けるなら、民主主義の根幹が揺らいでいく可能性さえあります。


今年は日本でも総選挙が行われます。インターネットの活用など方法論が議論されているようですが、表面的な方法の見直しだけではどの程度の効果があるかは不明です。

幅広い議論がおきることを期待しつつ、今後の推移が見守られるところかと思います。