2009年5月4日月曜日

世界的に政治的、経済的にも猛威をふるいはじめた豚インフルエンザ

豚インフルエンザは、世界的に政治的、経済的にも猛威をふるいはじめているようです。


メキシコと中国は豚インフルエンザが原因で外交問題を引き起こしています。


中国に滞在しているメキシコ人が新型インフルエンザの影響で中国当局に不当な扱いを受けているとして、メキシコ政府は、中国への渡航を避けるよう国民に呼びかけました。


エジプトでは豚インフルエンザが原因で内政的、経済的な問題を引き起こしています。


エジプト政府は豚インフルエンザの予防措置として養豚業者に全ての豚を処分するよう命令しましたが、これを不服とする養豚業者と警察との間で衝突が生じ、約400人のケガ人が出ているようです。


エジプト政府は経済的な保証を表明しているようですが、多くの養豚業者は、ゴミ処理業者を兼ねており、養豚業そのものが成立しなくなるのではないかと危惧しているとの見方があるようです。


エジプトはイスラム教信者が多数派で、養豚業者の多くはキリスト教信者のようです。


WHOは、適切な処置さえすれば、豚肉は感染源にならないと表明しています。


豚インフルエンザは、世界的に急速に拡大しており、さらに、こうした混乱が引き起こされる可能性は否定できませんが、冷静な対応を期待しつつ、今後の推移を見守りたいと思います。



2009年5月3日日曜日

気になるインドの総選挙の行方

インドでは総選挙が行われていますが、最近、極左武装組織インド共産党毛沢東主義派が仕掛けたとみられる地雷が爆発するなど、選挙妨害が続いているようです。


また、インド中部では、気温47.5度が記録され、熱波被害が出ているようです。


今回のインドの総選挙は、4月16日から5月13日まで計5回に分けてインド各地で投票が行われています。


今回の総選挙は地方政党との連立政権になるとの見方があり、与党国民会議派、最大野党インド人民党の地方政党との選挙協力の行方などが注目されるところです。事前の見方ほど、インド人民党の票が伸びていないとの見方もあり、選挙結果が判明しないとはっきりしませんが、今のところインドの政治状況は混沌としているようにも見えます。


インド政府は昨年来、経済対策を発表し、歳出の増額、付加価値税の減税などを実施しています。


4月27日、JCR(日本格付研究所)は、ソブリン・ クォータリー・ レビューで、銀行の流動性問題は最悪期を脱したと見られるものの、輸出や鉱工業生産指数の低迷など実体経済の悪化は当面続く見通しとの見方を示しました。

JCRの経済見通しを前提とするならば、インドの財政赤字はGDP比で悪化見通しと言えます。


基本的に、インドの地方経済は厳しい状況にあり、地方の生活改善や貧困対策が重要と言われています。

一方、例えば携帯電話市場では、世界で中国に次ぐ第2位の市場と言われるインドでは都市部の携帯電話市場は横ばいなものの、地方市場は成長しているとの見方もあります。


総選挙後のインド政権は従来より地方を重視した政権運営を行う可能性が高いとみられますが、改革路線は堅持されるのかなど、どのような政権運営をするのか、今後の推移が見守られるところかと思います。



週明け後の主な予定

週明け後の主な予定は次の通りです。


4日(月曜)
海外:米 中古住宅販売成約指数 3月
   EU PMI製造業景況指数 4月


5日(火曜)
海外:米 ISM非製造業景況指数 4月
   米 バーナンキFRB議長証言
  EU 生産者物価指数 3月


6日(水曜)
海外:米 ADP雇用統計 4月
   EU PMIサービス業景況指数 4月
   EU 小売売上高 4月


7日(木曜)
国内:オフィスビル空室率

海外:米 新規失業保険申請件数
   米 消費者信用残高 3月
   米 バーナンキFRB議長講演
EU ECB(欧州中央銀行) 政策委員会


8日(金曜)
国内:日本銀行政策委員会 金融政策決定会合 議事要旨公表
海外:米 雇用統計 4月
   米 卸売在庫 3月


週明け後、米国の金融機関に対するストレステストの結果発表とECBの政策決定で利下げ、量的緩和に踏み込むかなどが注目されるところかと思います。



2009年5月2日土曜日

最近の指標から見た消費支出の行方の印象

5月1日、公表された3月の家計調査によれば、季節調整済み消費支出(除く住居等)は、前月比プラス1.8%となりました。

単月ながら2月のマイナスからプラスに転換しました。


4月17日、公表された3月の消費者態度指数(一般世帯)は前月から2.2ポイント改善しました。
3カ月連続の改善でした。


5月1日、公表された労働力調査によれば、3月の完全失業率(季節調整値)は4.8%となりました。
2004年8月以来の高い水準でした。


一般に、消費者態度指数は、民間消費支出の先行指標と理解されるところ、消費支出は改善に向かう可能性が高いように見えます。
しかし、景気の遅行指標と言える失業率の動向が気になるところです。


今後の推移が見守られるところかと思います。



損益分岐点達成まであと一歩まで改善した米国製造業

5月1日(現地時間)、公表された米国の4月のISM製造業部門指数は40.1と、前月の36.3から改善しました。


これで前月比での改善は4ヶ月連続となりました。


今回、事前の大方の市場予想より改善は進んだと言えます。


米国商務省は、41.2が損益分岐点と推計しています。


今回の指数40.1は、米国が損益分岐点まであと僅かまで改善していることを示唆しているものと考えます。


今後の推移を見守りたいと思います。



2009年5月1日金曜日

日本式に言えば事前調整型の民事再生法申請となったクライスラー

4月30日(現地時間)、米自動車大手クライスラーは、連邦破産法11条の適用を申請したと発表しました。


連邦破産法11条は、日本の民事再生法に相当し、クライスラーは、日本式に言えば、事前調整型の民事再生法適用申請と言えます。


今後、フィアットとの提携および新会社への資産売却について迅速な承認を求める予定です。


クライスラー自身の会社計画通りに進めば、最短で新会社は1~2ヶ月程度で破産法適用から脱却することになるようです。


オバマ大統領は、今回のクライスラーの破産法申請を通じ、クライスラーがより競争力の高い強い企業として再生することを確信していると表明したようです。


市場は相当程度クライスラーの破産法適用を織り込んできているとみられ、当面は冷静に受け止めていく可能性が高いと思いますが、実際のところディーラーや部品会社への影響などがどの程度に及ぶのか、米国自動車市場で10%程度と思われるクライスラーのシェアが今回の枠組みによってどの程度変動するのか、今後の推移が見守られるところかと思います。



製造工業生産予測指数の予測修正率が11ヶ月ぶりにプラスに転換

4月30日、公表された3月の鉱工業生産指数は、70.6と、前月比プラス1.6%となりました。

6か月ぶりのプラスでした。
プラスに寄与した業種は、電子部品・デバイス工業、一般機械工業、電気機械工業等でした。


3月の在庫率は、150.7と、前月比マイナス4.9%となりました。
6か月ぶりのマイナスでした。


製造工業生産予測調査によると、4月は前月比プラス4.3%、5月は同プラス6.1%でした。

3月の実現率は0.3%、4月の予測修正率は1.5%となりました。


これらの指標を見る限り、2月までは減産しても在庫率は上昇していたのが、3月は生産を増やしても在庫率は低下しており、過剰な在庫は整理がつきはじめているように見えます。


個人的に特に注目しているのが昨年5月以来マイナスが続いていた予測修正率が今回プラスに転じたことです。


予測修正率がプラスになるということは、当初の想定よりも需要が強いこと等から、生産計画を上方修正していることを意味しています。

今後の推移を確認する必要がありますが、単月ながら予測修正率がプラスに転じたことは、生産が転換点を迎えた可能性を示唆していると考えます。


今後の推移を見守りたいと思います。